過去最高の危機管理ドラマにはまる

 いやはや、とんでもないドラマを読んでしまった。いや、正確には、見て、かつ読んでしまった。「24(Twenty Four)」である。私が過去に見たいかなる冒険スパイものよりも凄い。文句なしにベスト1。これを凌ぐものは到底つくりえないと、最大級の賛辞を恥も外聞も(歳も立場も?)かなぐり捨てて、送りたい。

 アメリカの人気テレビドラマで、24時間に起こった出来事を2~5分ほどずつ同時並行で映像が流れる。時に、画像を4つに区切って見せる。事務所の若い仲間たちから勧められた。見始めたものの、なかなか乗り切れずに、1年ほどが経った。去年の暮れだったか、電車のなかで、隣り合わせた若い女性の手提げ袋になにげなく眼をやると、ぎっしりと24とおぼしきDVDが。棚上げしたままになっていたものに急に気が回り、再度挑戦することに。 

 以来、シーズン1(全24話)から4までを、それぞれ一週間ずつ、合わせて一ヶ月ほどかけて見た。夜寝る前に見ることにしたため、寝不足になったが、途中で止められない。なにしろ、危機管理にとってこれほど大事な教科書はないと言っていいほどありとあらゆる事態が発生。それに対処する勇敢なCTU(国家安全保障局)のメンバー、とりわけ主人公ジャック・バウワーの活躍は、まさに超人的。核兵器、生物兵器、神経ガスなどを使っての民間人殺戮、原子力発電所への攻撃などなど、ありとあらゆる”今そこにある危機”が登場する。

 それだけではなく、夫婦、男と女、父と子、家族、職場の上下関係など現代アメリカの直面するテーマもてんこ盛り。まさに息つかせぬ面白さとはこのことを言うのだと憚らない。ただし、「寅さんシリーズ」のようなほのぼのとした人情ものがお好きな向きには、テンポが速すぎて馴染まないかもしれない。また、私は、シーズン5に限って、映像ではなく、本(ジョエル・サ-ナウ&ロバ-ト・コクラン原案)を読んでみた。これはこれで、面白いのだが、やはり映像には遠く及ばない。僅かだが、口絵に写真が使われており、資料として残しておきたいとの希望はかなえてくれる。

Leave a Reply